私が感じた2つの物語(梅雨祭2023によせて)

2023年7月9日。場所は新宿ReNY。

梅雨明け、そして夏の始まりを宣言する祭りこと「梅雨祭2023」に参加してきました。

ぎゅうぎゅうに詰まったフロア、AMEFURASSHIとRAM RIDERの相性の良さ、会場の一体感とダブルアンコールまで果てることのなかった盛り上がり、4人からもらった大切な言葉……書きたいことはたくさんたくさんありますが、まだ熱狂にあてられて感情の火照りが落ち着かないので、レポのようなものは上手くまとめられそうにありません。

その代わりに(???)、セトリの一部から私が感じた物語のことを書き留めておこうと思います。

想像力豊かなファンwとして、やっぱり私は私の感じたことを誰よりも大切にしてあげたいので。

 

 

さて、セトリの一部から私が受け取った物語の話をする前に、梅雨祭2023のセトリと、アメシャベ(https://www.youtube.com/live/_RB_VEgloB0?feature=share)で4人が話してくれたブロックごとのコンセプトを書いておきます。

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【1部】Endless RAIN

M1. Fly Out

M2. Rain Makers!!

M3. DROP DROP

M4. 雑踏の中で

M5. Lucky Number

M6. Blue

M7. Blow Your Mind

M8. One More Time

M9. UNDER THE RAIN

M10. MOI

M11. 轟音

M12. ALIVE

M13. Drama

M14. Magic of love

M15. Love is love

M16. Tongue Twister

E1. MICHI

E2. DISCO-TRAIN

E3. グラデーション

 

M1. Fly Out 〜 M3. DROP DROP→激しい雨

M4. 雑踏の中で 〜 M8. One More Time→雨の憂鬱な気分

M9. UNDER THE RAIN→祈り

M11. 轟音 〜 M12. ALIVE→雨が上がって梅雨が明ける

E3. グラデーション→1部と2部のセトリは繋がっている

 

【2部】Summer Night Party

M1. ARTIFICIAL GIRL

M2. Sneaker's Delight

M3. DISCO-TRAIN

M4. MICHI

M5. Batabata Morning

M6. SENSITIVE

M7. Magic of love

M8. Blow Your Mind

M9. 夏花火センチメンタル

M10. One More Time

M11. グラデーション

M12. Love is love

M13. Drama

M14. Tongue Twister

M15. メタモルフォーズ

M16. ALIVE

E1. Fly Out

E2. DROP DROP

E3. Staring at You

w encore:ALIVE

 

M1. ARTIFICIAL GIRL 〜 M4. MICHI→パーティーの始まり

M5. Batabata Morning 〜 M7. Magic of love→女性的、魅せる

M8. Blow Your Mind 〜 M11. グラデーション→夏っぽいエモさ

M12. Love is love 〜 M16. ALIVE→ナイトパーティー

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ここからの記述は「セトリの一部から私が感じた物語」にすぎないので、こういう感じ方をするオタクもいるんだ〜くらいに捉えてください。想像力豊かなファンwの自己満足なので。

 

【1部】“未来”から“現在”を振り返るOne More Time

M.4 雑踏の中で 〜 M.9 UNDER THE RAIN

「雑踏の中で」は2019年12月15日に初披露されたのを知っていることもあり、等身大の「少女」たちの「別れ」、そして「私がアメフラっシに出会う前の曲」という印象が強い楽曲でした。DJタイムが終わり、柔らかなライトに照らされる中、はなちゃんのダンスで始まる時間。やり場のない思いを抱えながら必死でもがく美しい4人。梅雨祭当日は私自身の環境の変化を歌詞に重ねてしまったこともあって、涙を止められないまま見つめていました。

その次が「Lucky Number」なのは意外に感じながらも、落ち着いたイントロで癒されたことを覚えています。涙はまだ乾ききってはいなかったけれど、微笑みながら同じ振付ができたことへの安堵感はとても優しいものでした。楽曲としては「雑踏の中で」よりぐんと大人びた、それでいてまだもう少しだけ背伸びをしている印象を受けました。

続く「Blue」で、これは「LOVE」を軸とした「少女から大人の女性への変化」を描いている物語なんだ……と思いました。「雑踏の中で」「Lucky Number」「Blue」……と楽曲のリリース順になっていることもあり、「Blue」の世界観を表現する4人は「Lucky Number」よりもさらに大人びて、しっとりとした雰囲気もよく似合っていました。それでも楽曲を通して漂う切なさからは、どこか目標とする大人に追いつきたいようなもどかしさも感じました。

そんなもどかしさが「Blow Your Mind」で開けたような感覚が本当に大好きで。もともと「Blow Your Mind」には「風を感じる」イメージを持っていたのですが、「Blue」との繋がりによって、このセトリでは「夜明けに吹く風」のイメージになったのが印象的でした。それと同時に、「夜明け」は「人生の転換期」みたいなものも表しているように感じて、「少女から大人の女性への変化」と現在の4人が重なった気がしました。TikTokでのバズりをきっかけに、数字でも今までとは明らかに異なる変化を感じられたのが「Blow Your Mind」のMVだったと記憶しているので。

そんなセトリに置かれた「One More Time」は、大人の女性になった「私」が「少し先の未来から現在の夏を振り返っている」ように思えました。甘酸っぱい思い出もほろ苦い思い出も全てが愛おしい、そんな気持ちで微笑みながら振り返ってくれているような。そして「LOVE」を軸とした「少女から大人の女性への変化」を描いている物語は、「Love is love」で幕を閉じるのだろうと思っていました。LOVEの多様性という、もっと先の未来を見つめて。

けれど、この物語は「UNDER THE RAIN」で幕を閉じました。

「One More Time」のサビの最後では、萌花ちゃんが1人ずつと手を合わせた後その手を胸元でぎゅっと握っていました。「UNDER THE RAIN」では3人が萌花ちゃんの腕に手を重ねているところから歌が始まります。その振付を見た瞬間に、確かな曲と曲の繋がりを感じました。そして私はここで初めて「雑踏の中で」〜「One More Time」は「LOVEの物語」ではなく「AMEFURASSHIの物語」だということに思い至りました。

4人で歩き出し、希望と「ずっと同じ場所で立ち止まっているのではないか」という不安を同じくらい抱えて、それでも不意に訪れたチャンスを離さず道を切り開き、始まった2023年の夏。そんな夏を振り返る「One More Time」。

そんな物語に思いを馳せてみたら、「雑踏の中で」〜「One More Time」が2023年冬に見ているAMEFURASSHIのドキュメンタリー映画のように感じられました。4人の始まりと、Fly Outした2023年の軌跡を振り返るドキュメンタリー映画

そして、エンドロールに流れる「UNDER THE RAIN」が「AMEFURASSHIの物語」であることの証というか、これからも歩みを止めないことへの「誓い」にも思えました。

2023年の夏はまだまだ始まったばかりですが、「One More Time」とともに振り返る思い出たちがどんなものになるのか、今から楽しみで仕方がありません。そして、2023年冬に「雑踏の中で」〜「UNDER THE RAIN」を聴いて湧き上がる感情と早く出会いたいなと思います。

 

 

【2部】“現在”から“過去”を振り返るOne More Time

M5. Batabata Morning 〜 M11. グラデーション

初めて聴いた「夏花火センチメンタル」はあまりにも可愛らしくて、でも確実に夏の終わりに向かっていることも感じられて。楽しさと切なさで少しぼんやりしてしまったことを覚えています。思い出そうとするとあたたかい光に包まれて全てがぼやけてしまうような、それでも「好きだ」という感覚だけははっきりしているような。そして何となく3B junior時代の楽曲だろうな……と察していたのも相まって、私が知らない思い出を見せてもらっているような気分にもなりました。

続く「One More Time」で、今ここで振り返っている「夏」は「過去」のものなんだ……ということが腑に落ちました。当たり前と言ってしまえばそうですが、私の知らない「夏」があって、これはそんな「いつかの夏の物語」なんだ、と。

それに気づいた時、かわいいのか大人っぽいのか、掴みにくくて不思議だな……と思っていた「Batabata Morning」「SENSITIVE」「Magic of love」という流れも、私の中で急に意味を持ち始めました。かわいくもあり大人っぽくもあることこそが、私が知らない夏の物語であることを裏付けているのではないか。「夏花火センチメンタル」に教えてもらった「私がアメフラっシに出会う前」に流れていた時間と、「One More Time」を聴きながら増していった「SENSITIVE」がこのセトリに置かれていることの納得感と。私はここでようやく10代の少女の不安定さ、揺れ動く気持ちが掴めたような気がしました。

そんな「いつかの夏の物語」をなぞるように聴き直してみると、「Blow Your Mind」が不意に表情を変えました。もともと「Blow Your Mind」には「風を感じる」イメージを持っていた……と前述しましたが、もう一つ「世界が開ける」というイメージもあると思っていて。「新しい世界に一歩踏み出す」ような「始まり」のイメージと言った方が近いでしょうか。ただ、何かが始まる時には何かが終わるように、この物語における「始まり」も「終わりをきちんと迎える」ための、「終わりをきちんと受け止める」ための「始まり」なのかなと感じました。いつまでも子どもではいられない、いられないけれども、子どもである今しかできないことを、「夏花火センチメンタル」が描くような思い出作りを始めたい。そして自らの意思で子ども時代を終えたい。そんな切なさも感じてしまいました。

それでも、「いつかの夏の物語」の最後に流れるのが「グラデーション」で本当によかった。「いつかの夏」は戻りたいだけの過去ではなく、現在の「私」にはその思い出も抱きしめて前に進む強さがあるんだと思えました。梅雨祭当日は1部の「雑踏の中で」と同じように私自身の環境の変化を歌詞に重ねてしまって、再び涙を止められないまま見つめるだけの時間になりましたが。

そんなことを考えていると、「いつかの夏の物語」もまた「AMEFURASSHIの物語」なのかもしれないと思いたくなりました。「グラデーション」の歌詞にあるような言葉を自分にもかけてあげてほしい。そしてキラキラしていたであろう過去が戻りたいだけのものではなく、未来に向かっていくための糧になっていると感じていてほしい。3B junior時代の楽曲を大切に見せてくれる4人に、そんな思いを抱いてしまいました。

 

これが「セトリの一部から私が感じた物語」です。当日のことを思い出しながら、セトリ順のプレイリストを聴きながら、時間をかけて感じたことをまとめたので何ならまとまってはいないのですが、今はこれでいいのかなと思います。

AMEFURASSHIを好きな時間がもっと長くなって、もっといろいろな思い出が増えた時、もっといろいろな言葉で表現できるようになった時、また梅雨祭2023と同じようにセトリに物語を感じたら、今度はもっと素敵な文章を書きたいと思います。それこそ、私が感じた物語と同じ情景が目の前に浮かぶような。

そんな目標みたいなものも胸に秘めながら、これからも私なりにAMEFURASSHIのライブを楽しんで、私なりに出来るだけたくさんのことを書き留めておきたいと思います。

 

最後に。

こういった文章を書くことでまた一つ新しい自分に出会えた気がするのは、常に新しいAMEFURASSHIを見せてくれる4人のおかげです。いつもありがとう。